5年後10年後の歯を見つめるサン・セバスチャンの名医
インプラント治療の最前線を学ぶためスペインに行って参りました。
訪れたのは美食で有名なバスク地方、サン・セバスチャンという小さな街。バル文化発祥の「美食の聖地」として近年メディアでの紹介も多く、また国際映画祭の開催地としても世界的に有名ですのでご存知の方も多いのではないでしょうか。
今回の渡航はインプラント治療の中でも特に前歯の審美治療の研鑽が目的です。世界的に著名なイナーキ・ガンボレナ先生にご指導いただきました。
サン・セバスチャンで開業されているイナーキ先生は、専門書を上梓されていたり、大会場で講演を行うなどされていますのでコンセプトを学ぶ機会はあるのですが、実際に理論や技術をしかも直接教えていただける機会はとても貴重です。長時間にわたる少人数限定の今回の研修に参加できたことは大変な幸運でした。(著書:evolution/進化というタイトル。今回の研修もまさにその名の通りの内容でした)
インプラント治療で世界的に知られる先生ですが、講義の内容の素晴らしさはもちろんの事、治療に対する真摯な姿勢、その人柄からも深い感銘を受けました。現地に行かなければ得られない貴重な体験を通じ今回も多くのことを学ぶことができました。
研修では先生の講義に加え、実際の治療を患者さんの間近で見学させていただいたり、教わったことを模型を使って治療実習するなど、朝から夜までビッチリと~予定を超えた内容まで丁寧に教えていただくことができました。
イナーキ先生のコンセプトには今までの自分の発想を超える内容があると感じていましたが、実際の治療とその後の経過についてご紹介いただいた際、治療直後だけではない3年後5年後、さらにその後においても素晴らしい状態がずっと維持されていることを目の当たりにすることで、コンセプトに基づいた治療方法の優位性を実感することができました。
特に今回は軟組織移植と言われる歯ぐきの移植について多くのことを学ぶことができました。前歯のインプラント治療において長期間にわたり成功状態を維持させる上で大変重要であると考えています。現地で学びながら、この研修から戻るのを待っていただいている患者様の治療にすぐに活かせると感じていました。
イナーキ先生は歯科医としてだけではなく、義歯となる被せものを作る技工士としての資格もお持ちでセラミック等の知識も豊富です。そのためどれが人工の歯なのかプロの私たちにもわからない素晴らしい治療をなさっていました。専門分野に分かれた分業制の治療スタイルを採る医師が多い海外において、日本の多くの先生方と同様に手術から被せものまで質の高い治療をトータルに行われており、そのスタイルを大切にされていると感じました。
今回この研修に参加された全国各地の先生方とのご縁もとても貴重なものとなりました。
国家試験に合格すれば医師として治療をすることはできますが、日々の忙しさの中わざわざ海外にまで行って知識や技術を高めようとする医師は稀です。その厳しい道を行く先生方との交流は私にとって大きな励みになり、患者様の真の利益につながるより良い治療をこれからも追求していこうという意欲が高まります。
私を信頼して任せていただける患者様の 5年後 10年後を見据え、少しでも良い状態を維持できるよう、患者様にとって本当に良い治療とは何かを問い続け日々研鑽していこうと、思いを新たにする旅となりました。いつも診療を支えてくれるスタッフとこの旅で得た学びをしっかり共有したいと思います。
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