一人ひとり異なるリスクファクター
自分の身体特性と生活習慣を分析
あなたがあなたの弱点を知り、それに対処する。
このシンプルな方法が生涯歯を守ってくれます。
“ なぜ ” 歯は悪くなるのでしょうか?
甘い物を食べたから?
歯を磨かずに寝てしまったから?
その “ なぜ? ” を探求してわかってきた、
歯の問題の発症や進行に影響を与えやすいこと、
それがリスクファクターです。
多くの医院では、どうしても治療だけに専念しがちですので、問題を引き起こさないようにするためのアドバイスを受ける機会というのはなかなかないかもしれません。
しかし、歯を生涯わたって守るという当院のコンセプトを成し遂げるためにはみなさんに是非理解しておいて頂きたい大切なことです。
歯に関すること、健康に関することも、知っていたら防げたのに、知らないがために問題が起きていることはよくあります。
私たちの今ある状況、そして未来に起きている状況は、なにげなく身に付けた日々繰り返される習慣による影響がとても大きいのです。だからこそ、リスクファクターを知り、自分の出来る範囲でよいので、少しでも配慮した生活習慣を身につけなおすことはとても大切です。
リスクファクターの中には、持って生まれた条件のような、自分にはどうしようもないこともあれば、知識とちょっとした気遣いで変化させられることもあります。この要因を知り、改善できることは改善し、改善できないことはそれによる悪影響を減らせるように工夫していきます。
当院の予防管理では単に歯のクリーニングや検診、歯磨き指導に留まらず、一人一人違うこれらのリスクファクターに対する配慮やアドバイスを行うことにより、より良い状態を長期間維持できるように取り組んでいます。
リスクファクターがわかってきているとはいえ、実際には全てが単純明快に明らかにできるわけではなく、様々な事柄が時間とともに複雑に絡み合って病気は発症、進行しますし、長い人生の中で生活背景や自分自身の状態にも様々な変化があります。
定期的に来院していただくことでその変化へも対応しやすく、忙しい時期、妊娠や出産、介護、年齢の変化など、様々に変化して行く人生のタイミングを見据えてアドバイスや推測が出来るのです。
ここでは、一般的に口腔内の状態を悪化させてしまういくつかの要因を解説します。分類の仕方、解釈の仕方によりリスクファクターの各要素は様々ですが、代表的な要素をいくつかお伝えします。
特に虫歯に関する項目
★飲食
回数が多いほど高リスク。砂糖の摂取量が多いほど高リスク。
★う蝕原因菌の数
口腔内に存在するう蝕原因菌の数が多いほどリスクは高い。
★唾液の量
少ないほど高リスク。咀嚼によって唾液の分泌が促進される。
★唾液の緩衝能
唾液が酸を中和する能力は人によって違う。緩衝能が高いと酸が速く中和されるが、緩衝能が低いと酸がなかなか中和されず、う蝕が発症しやすくなる。
★過去の治療状況
特に歯周病に関する項目
★喫煙
★ストレス
免疫力の低下により歯周病の進行に関係するといわれている。
★糖尿病などの全身状態
★深い歯周ポケットやBOPの存在
虫歯と歯周病 両方に共通すること
★歯磨きの状態
プラークの量が多いほど高リスク。
★歯並び
歯並びが悪いと磨き残しができやすい。
★不適合な詰め物
歯と詰め物の間がぴったりとしていないと磨き残しが出来やすく細菌がたまりやすい。
唾液検査について
リスクファクターを確認するためには、問診の内容や、カウンセリング時の会話や一般的な検査などで判断できる項目がほとんどですが、唾液の量、唾液緩衝能、原因菌の数は、唾液検査(サリバテスト)と呼ばれる特別な検査キッドを使って検査します。
(残念ながら唾液検査は健康保険の対象外です。)
唾液検査は全ての方が必ず受けなければならない検査ではありませんが、ご自分の状況を知ることで、歯に対する意識や関心が高まり、より積極的に自分のケアを行えるようになる傾向があるようですし、そのデータをもとに虫歯を削る時期や次回のメインテナンスの時期を判断することもあります。
ご興味のある方にはお勧めいたします。どうぞお気軽にご相談ください。
唾液顕微鏡写真
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要整理
バイオフィルム、プラーク/歯垢、唾液検査/サリバテスト、ラバーダム、カリエス、ミュータンス菌を文章に入れる。
危険因子/リスクファクターを減らす
自分の口腔環境と特性を知り、リスク回避
リスクマネージメント
https://www.lion-dent-health.or.jp/basic/basic5.htm
リスクファクターについて
・リスクファクターを知る :一般論と個人について
・歯科医療とアンチエイジング:リスク日々の対処が叶える
・歯科医療とQOL :同上
・サリバテストの有効性 :科学的根拠に基づいたアプローチ
・自分だけの正しい歯磨き :正しい知識/正しい対処
・定期メインテナンスの重要性
http://www.lion-dent-health.or.jp/topics/pdf/okuchi_vol25.pdf
唾液の性質によって予防対策や定期健診の間隔も違ってきます。
唾液量が少ない→改善対策:噛む回数増、話す機会を増やす
「がんばる」というより、食べる、話す、笑うを「楽しみながら」行い、お口の環境作り
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★子供を対象にしたグループ検査
カリエス・リスクテスト:告知募集しワークショップ的な検査
土曜日の午前中などに貸切で行う
●唾液検査 ●染め出し検査 ●オーラルテスター ●RDテスト
土曜日の午前中あたりに子供を中心にしたワークショップ
親子で口腔意識を高める グループ検査
他にも、普段の歯磨きをお願いし、赤い染め出しを行い
磨き残しの%を使い、ゲームのように将来の残存予想をする。
磨けないところを具体的に示し喪失してしまう可能性を。
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別項目「歯を守る唯一の方法」と関連
・虫歯も歯周病も、細菌感染による炎症性疾患
・危険因子について
リスクファクターを減らす
自分の口腔環境と特性を知り、リスク回避
・ヒポクラテス
症状に合った治療が一番ですが、患者さんの生活習慣や意向は一人ひとりさまざまです。医師として最善の治療だと思うものでも、患者さんが納得できない治療であったり、治療を続けることが生活の負担になってしまうようでは、お互いに幸せな結果をもたらすことができません。
当院では治療の主体は患者さんと考え、無理強いにならないよう患者さんの希望に配慮した治療計画を一緒に考えていきます。
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歯周病は中高年の90%が罹患
歯が欠損した場合には、その欠損部位にもよるが、食べにくい(摂食障害)、喋りにくい(構音障害)、みっともない(審美障害)といった不具合が起きます。これらの不具合は直接生死に関わる問題ではないが、患者さんのQOLを低下させる。歯の欠損により失われた機能を回復する方法として、可撤性義歯を用いた治療、ブリッジを用いた治療そして歯科インプラント(以下インプラント)を用いた治療が現在おこなわれています。
従来の可撤性義歯やブリッジによる治療に比較した場合、残存歯に負担をかけないことと、義歯をしっかりと固定できることが、インプラント治療の大きな利点です。近年のインプラントに関連した材料と技術の進歩は著しく、インプラント治療によって機能的審美的に極めて高レベルの回復が可能になっています。
口腔組織の欠損による機能障害を、人工材料で補填して機能回復する治療法がおこなわれています。インプラント治療も材料による機能回復であり、現在のチタン製のインプラントは、ローマ時代の鉄製のインプラントとは材料が異なるが、材料を用いて機能を回復している点では同一です。一方、失われた組織あるいは機能の低下した組織を再生することで治療をおこなう再生医療が注目を集めています。歯科臨床においても歯周組織や骨の再生治療が実際におこなわれており
むし歯と歯周病に代表される歯科疾患には“罹りやすい年齢”があります。例えば歯周病は40歳以降に増加し、むし歯は小児と高齢者で発生のリスクが高まります。これらの歯科疾患は放置されると歯の喪失を引き起こし、咀嚼機能をはじめとする口腔機能の低下を招きます。しかもこの歯の保存状況と咀嚼機能の回復は、食べることの楽しみなどQOLに関連するばかりでなく全身の健康と生命予後にも影響することが最近の調査で明らかになってきました
口腔内細菌と内科疾患との関連性、咀嚼(そしゃく:物をよくかみ砕き味わうこと)の機能と老化・認知症との関連性など、口腔環境がお年寄りの全身の健康と密接に関連していることが、近年明らかになってきました。
細菌の塊である歯垢は、ムシ歯や歯周病の直接的な危険因子であると同時に、全身疾患を引き起こす菌の温床としての役割を果たす可能性が高いのです。口の中の細菌が関与すると考えられる代表的な全身疾患としては、
・感染性心内膜炎、敗血症
・虚血性心疾患
・誤嚥性肺炎
などがあげられます。
要介護高齢者は、健康な人にとっては病原体とはいえないような細菌によって、日和見感染症(ひよりみかんせんしょう:抵抗力が弱かったため、普通は病原性を示さない菌による感染症)、感染性心内膜炎や誤嚥性肺炎に陥ることがありますが、口腔ケアを行えばこれらの疾患を予防できることが分かってきました。
つまり口腔ケアは、単に歯や歯ぐきのためだけではなく、生活援助に加えて全身疾患の予防など、生命の維持・増進に直結したケアでもあるのです。
口の中は常に37℃前後に保たれ、唾液という水分があり、定期的に食物が通過するので、細菌が増えやすい環境になっています。
要介護高齢者は、口の中や義歯を自分で清掃することが難しくなるので、口の中にはこのような細菌が多く棲息することになります。しかも高齢になると口腔内自浄作用は低下し、口の中を清潔に保つことはさらに難しくなっています。
口の中の細菌が誤嚥されると、誤嚥性肺炎など高齢者にとって致死的な感染症が引き起こされやすくなります。この予防策としては、「誤嚥を生じにくくする」ことも大切ですが、たとえ誤嚥しても誤嚥性肺炎に移行しないように、口の中の細菌を取り除いて清潔にしておく
口腔ケアには以下のような効果があります。
・口腔感染症の予防 ・口腔機能の維持、回復
・全身感染症の予防 ・全身状態やQOLの向上
・コミュニケーション機能の回復
・社会経済効果
歯は硬組織が体の中と外を貫いている器官で、その硬組織と軟組織をつなぐ境界が歯肉です。歯肉と歯との間の溝を歯周ポケットといい、そこには常に細菌が常在しており、炎症を起こすと歯肉の上皮組織の断裂が起き、容易に細菌が侵入してきます。その細菌が血流にのり、全身にまわって各臓器に定着すると何らかの全身疾患が引き起こされる場合があります。健康な方では、免疫機構により細菌は排除されますが、何らかの疾患をお持ちの方や、高齢者は抵抗力が弱く、細菌を十分排除できずに定着してしまう恐れがあります。口腔細菌と関連する代表的な全身疾患について説明します。
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http://www.tdc.ac.jp/hospital/sh/sika/carious/index.htm
■カリエスリスク判定試験外来
■予約受付日時
月~金曜日 9:00~18:30
完全予約制です。電話にてご予約ください。
なお、初診時はご説明、問診と検査日の決定をおこないます。
結果は、検査から約2週間を要します。
■適応傷病
虫歯のなりやすさを調べ、効果的な予防法をプランニングします。
■自覚(他覚)症状
虫歯になりやすいと思っている方。
ご自分のお口の中の状態を知りたい方。
■料金
基本的には自費です。
初診時相談料 : 3,000円
口腔内の検査料 : 3,500円
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http://www.bandaikai.com/indexx.html
費用 価格表
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予防処置の流れ
むし歯や歯周病の原因は「歯周病菌」「むし歯菌の数」「食事の習慣」「お口の環境」 原因が違えば、予防法も違います。その組み合わせは人それぞれなので毎日歯磨きを していてもむし歯や歯周病になる人とならない人がいるのはそのためです。
お口の状態検査
●だ液検査/サリバテスト……だ液の質、ムシ歯菌数を調べます。
●歯周病菌検査/ぺリオチェック……歯周病菌数の多さを調べます。
●全顎法レントゲン写真……歯槽骨の状態を調べます。
●EPP……歯周ポケットの深さを調べます。
●BOP……歯肉の抵抗を調べます。
●歯の動揺度
●PCR(プラークコントロールレコード)……プラーク(歯垢)の付着状態を調べます。
●口腔内写真……施術前の状態を調べ、記録します。
危険因子を調べます。
たとえだ液の状態がすぐれている人でも、お口の中、及び全身に危険因子があると むし歯、歯周病へのリスクは高まります。
危険因子を認識し、場合によっては治療することによりそのリスクを減らす事ができます。
お口の中のリスクファクター(危険因子)
● 歯並びが悪いと、プラークがたまりやすくなる。
● 口の中の事に関心がうすいと、口の中の清掃がおろそかになる
● やわらかいもの、甘いものばかり食べていると、プラークができやすく栄養もかたよる。
● 口で呼吸する癖があると、歯肉が乾燥しやすくなり炎症が強まる
● 歯ぎしりは、歯周組織に負担をかけ歯周病を悪化させる。
上記以外に「歯の形態」「良くない歯の治療(不適合な冠や詰め物など)」
「食片圧入(食べ物が歯につまる)」「重度歯周病の概往」等があります。
全身的なリスクファクター(危険因子)
● 糖尿病は、身体の抵抗力を低下させ歯周病の治りを、悪くする。
● 喫煙は、歯周病最大のリスクファクター
● 不摂生なせ生活は生活習慣病の温床
●ストレスが多いと、歯ぎしりをするようになったりと身体の抵抗力が低下して歯周病が悪化する。
● 女性の思春期、妊娠、更年期は女性ホルモンの影響で歯肉に影響がでやすい。
上記以外に「薬の副作用」「骨粗鬆症」「多量の飲酒」「食生活の影響」等があります。
以上のような様々な角度から検査した結果をもとに健康手帳を作成し、
あなたに最適な予防法をお伝えします。
プチサリバテスト 2,400円
サリバテスト(大人) 7,000円
(2回目からは¥5,000)
※サリバテストとはだ液検査で本当のむし歯や歯周菌の原因を知ることができる歯の健康診断です。
■サリバテストとは?
患者様の唾液中の細菌を培養してその細菌(ミュータンス菌、ラクトバチラス菌)の数や能力の検査結果をもとに虫歯予防のプログラムを考えていきます。
虫歯になる原因をはっきり知っている人は意外と少ないのではないでしょうか?原因は人それぞれです。その原因を調べてそこを改善すればきっと虫歯は効率的に予防できるはずです。
ミュータンス菌とは?
主な虫歯の原因菌です。
虫歯発生・進行の最大のバロメーターとなります。この菌は、歯面に対して強い付着能を持っているため、やがて成熟し低いPH環境の中でも生存し酸を産生します。虫歯の初期に重要な役割を果たすと考えられます。また、1~3才の間に母親から感染することが広く知られています。
ラクトバチラス菌とは?
付着能を持っていませんが、定着できる「すみか」(かぶせもの、矯正装置など)があると増殖を起こします。
ミュータンス菌感染後の虫歯後期に大きく関与し、炭水化物の摂取量と強く関係します。
口腔環境が不良であればあるほど増殖することから、その量を知ることで、口腔環境や食習慣などを推測することが出来ます。
当院ではどのような予防及び管理を行えばいいのかを探るためにサリバテストを行っております。
■サリバテスト 検査の流れ
はじめに
リラックスした状態で、味の付いていないガムのようなものをかみながら、静かに唾液を摂取していきます。(5分間)
検査1
唾液の量はどれくらいでしょうか?
唾液の量が多く出るほど、
1. 口の中の食べ物を早く洗い流します。
2. 歯の質を強くします。
3. 抗菌作用が働きます。
検査2
唾液の中和力(緩衝作用)はどれくらいでしょうか?
食後の歯が溶けやすい環境(酸性の状態)から、どれくらい早く通常の状態に戻るのかがわかります。
(検査用紙が5分後に何色になっているか調べます)
検査3
細菌(ミュータンス菌、ラクトバチラス菌)の数はどれくらいでしょうか?
採取した唾液から細菌を検出し、どの菌がどれくらい多いのかを調べます。(検査棒を舌に軽くあてます)
37度で培養します
■サリバテストの費用
テスト ¥10,500円 (税込)
※検査+2回目の結果説明時を含む
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サリバテスト
★唾液を検査して、虫歯に対する危険度を知りましょう!
虫歯のなりやすさは個人個人で異なります。虫歯の原因はひとつだけではないからです。
と、いうことは・・・
”それぞれ個人の予防方法も異なる”ということです。
そこで!マリン歯科クリニックでは、サリバテスト(唾液検査)をお勧めしています!!
まったく痛みも伴いませんし、簡単です。
★サリバテストって?
サリバテストは、
お口の中の細菌:ミュータント菌の数、ラクトバチラス菌の数
唾液の抵抗力:唾液の量と質、細菌が作った酸を中和する力
を判定することが出来ます。
サリバテストの結果に、今までの虫歯の経験数・食事回数・プラーク(歯垢)の量・フッ素塗布・シーラントなどの予防行動の有無などの個人情報をプラスして、予防のプロである歯科衛生士が、あなただけの「予防プログラム」をお作りし、健康な歯を守るお手伝いをさせて頂きます。
サリバテスト(カウンセリングを含む)¥4000です!
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唾液検査(サリバテスト)
唾液検査(サリバテスト)ってなに?
お口の中には人それぞれのリスク(危険因子)があります。
サリバテストとは、そのリスクを事前に知ることによって、総合的に判断し、それぞれの人に合った予防プランをたてるために行う検査です。
どんなことをするの?
★飲食の回数
事前に渡された用紙に、3日間口にした食べ物、飲み物を時間ごとに記録します。
★問診
喫煙の蓄積量、フッ素を使用しているかを問診します。
★口の中の検査
歯垢の量、あっていないかぶせ物、詰め物の有無、
歯と歯ぐきの間の深さをはかって、歯周病の進行度を調べたり、
これまでの治療箇所をチェックし、
その人がどこに虫歯ができやすいかを調べたりします。
★唾液の量と緩衝能の検査
唾液のpHを一定に保つ性質を緩衝能と言います。
その唾液の能力を調べます。
ガムを5分間噛み、たまった唾液を試験管に出し、分泌量を測定します。
また、試験用ストリップス上に唾液を落とし、色の変化で緩衝能を調べます。
★ミュータンス菌の数の測定
ミュータンス菌とは、虫歯の原因となる歯垢のもとになる細菌です。
ガムを噛み、試験用ストリップスを舌の上で回転させ、引き出す。
培養器で2日間培養し、判定する。
★ラクトバチラス菌の数の測定
ラクトバチラス菌とは、虫歯を進行させる菌です。
唾液緩衝能テストで採取した唾液を用い、培養器で4日間培養し、判定する。
以上の検査結果から、リスクが高いと思われる項目については、
フッ素や唾液促進薬の処方、食事指導、口の中の詰め物の形態修正、
専門的な歯のクリーニング・・・など
それぞれの人に合った予防プランをたてていきます。
どのくらい時間がかかるの?
検査自体は30分ほどで終わります。
結果は細菌などを培養したり、問診で得たデータや、
検査結果などを踏まえて総合的に診断したりするので、
最低4日後に結果説明となります。
お金はどのくらいかかるの?
医療機関によって検査内容に若干の相違があったりで一概にはいえませんが、
だいたい3000円からです。
リスク検査から得られた情報に対する予防
予防法の概略
■ 総合的に注意すること
★ホームケア
1,歯口清掃の実施
2,低濃度フッ化物の継続的応用
3,生活習慣の改善
4,歯科医院定期管理を受ける
★プロフェッショナルコントロール
1,歯口清掃指導
2,フッ化物の定期塗布
3,シーラントの応用
4,PMTC(専門家による機械的清掃)
5,歯科医院における定期的検査
■ ミュータンス菌が多い
1,SnF2の使用
2,キシリトールの使用
3,3DS法によるミュータンス菌の抑制
4,ミラノール+クロルヘキシジン洗口剤の応用
■ ラクトバチルス菌が多い
1,間食(糖分摂取)の管理
2,不良充填物の改善
■ 飲食回数が多い
食生活習慣の改善
間食の改善
■ プラーク沈着量が多い
歯口清掃の管理:プラークコントロール・歯磨き粉の応用・クロルヘキシジン療法など
■ 唾液分泌量が少ない
1,よくかんで食べる
2,水分摂取量を増やす
3,キシリトールガム・リカルデントガムの使用
4,SSTなど唾液誘発ドロップの使用
■ 唾液緩衝能が低い
1,唾液分泌量を増やす方法を心がける
2,リカルデントガムの応用
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Q&A唾液の働きを科学する 答えられますか? 唾液のこと
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Question1 唾液はどこから出てきて,どんな役割があるのですか?
Question2 唾液は何でできているのですか?それぞれの成分はどんな働きをするのでしょうか?
Question3 「安静唾液」と「刺激唾液」は何が違うのですか?
Question4 齲蝕の発症のしやすさは唾液と関係がありますか?
Question5 唾液中のフッ化物が多い人は齲蝕になりにくいのですか?
Question6 普段の食事によって,唾液中のフッ化物や重炭酸塩の濃度は変わるのでしょうか?
Question7 ネバネバした唾液の人とサラサラした唾液の人では齲蝕発病のリスクが違うのですか?
Question8 口腔内の細菌に対して,唾液はどんな働きをするのですか?
Question9 唾液の分泌量を増やしたり,サラサラにするための生活習慣はありますか?
Question10 唾液の分泌量を増やす方法には,どんなものがありますか?
Question11 唾液が少ない高齢の患者さんでも,義歯は安定しますか?
Question12 唾液を検査すると,患者さんの歯周病のリスクはわかるのでしょうか?
Question13 唾液と歯周病の発症には,どんな関係があるのでしょうか?
Question14 唾液を使って口腔内の細菌数を測定していますが,これは正確な数字といえるのでしょうか?
Questionq15 たくさんの種類の唾液検査がありますが,具体的には何がわかるのでしょうか?
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口臭と唾液の切っても切れない関係とは?
唾液は口腔衛生にとって、重要な役割を果たしており、口臭と密接な関係がある。
唾液には基本的に次の3つの重要な役割がある。
1.酵素の働きで消化を助ける。
2.口腔内のpHを、いつも一定にしている。(酸性になるのを抑えている)
3.口腔内の組織の健康と新陳代謝を維持するために、高いレベルの酸素の供給を行なっている。
口の渇きに悩まされる時は、自然と唾液不足になっている。
そして、唾液が不足すればするほど、口の中は酸素不足になる。
口腔内の酸素が不足すると、口の中は嫌気的環境になる。
これは、口臭の原因である硫黄ガスを作る細菌にとっては格好の環境になる。
このような環境ではバクテリアは高濃度の硫黄ガスを作りだし、だんだんと口臭はきつくなり、妙な味もするようになるのである。
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地域や時代を超え多くの人の身に起こってきた歯の喪失。その理由のほとんどは、遺伝でも歯そのものの質や構造の問題でもなく、自分自身の具体的な弱点を知らないこと(自分の身体の特性や習慣に対する客観的な分析の欠如)、そして弱点を知らないために本当に必要な対処法を身に付ける機会が無いということです。
好きな食べ物を制限したり、食事の度に歯磨きしたり、時間と労力そしてお金をかけ努力をしているのに、それが自分の状態に合った正しい方法でなければ大切な歯を守ることはできない。残念なことですがこれまでの何十年間ものデータがそれを表しています。
* * *
村木デンタルオフィスでは、一人ひとり異なるリスクの診断と
子供からご高齢の方まで、誰もが無理なく継続できるリスクコントロールのための口腔ケア指導に力を入れています。
身体特性を知り、それに合った正しい対処を行う。
このシンプルな原則に基づく新しい習慣が
私たちの歯を失う原因を取り除いてくれます。
どんな状況であっても遅いということはありません。
私たちと一緒に喜びに満ちた人生を育ててゆきましょう。
シンプルなリスクファクター対処方法
病気にならない生き方の実践
正しい習慣が変える歯の運命
作歯科医療の先進国として知られる北欧スウェーデンですが、実は40年前の状況は当時の日本より悪いものでした。しかしその後の政策により口腔事情を飛躍的に改善、現在では虫歯を一度も経験したことがない(1本も虫歯が無い)人の割合が19歳で66%に達しています。
※2011年:日本は虫歯経験が7歳児で約58%、20~24歳では約90%
*
作その状況に導いた方法が、一人ひとり異なる身体特性と生活習慣を基にしたカリエスリスク(病気になる要因)の診断と、それに合わせた自分だけのリスクコントロール法の修得なのです。暮らしの中で誰もが無理なくできること、決して特別なことをするのではありません。正しい状況を知りそれに合った正しい対処を行う、ただそれだけです。実は日本国内においても唾液検査を取り入れた口腔ケア指導と予防に力を入れ、素晴らしい成果を上げている地域があります。
自分のためのリスクコントロールを身に付ける
自分自身の弱点を知り、それに対処する。
このシンプルな方法が生涯歯を守ってくれます。
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ニューヨーク大学やハーバード大学をはじめとした世界的権威である先生方の勉強会・研修等に定期的に参加し、常に新しい知識や技術を取り入れ日々の診療に活かせるよう研鑽を続けています。